Tue - March 30, 2004

Beep 復刻版


色んな意味で伝説となっているソフトバンクの15年前のコンピュータゲーム情報誌「Beep」の復刻版、当時の付録ソノシートがCDとなって収録されるってんで予約してたのが届きました。最初から最後まで読んでたんだよな…。

当時と同じ判型の小冊子と、ソノシート(当時の全曲ではないです)を収録した2枚組CDが付録。まずこの小冊子の表紙が懐かしいね。

最初の号に載ってるのは「スーパーパンチアウト!」「新入社員とおるくん」…あれ、これってもう少し前のゲームじゃなかったっけ?家庭用ゲームは「テレホビー」と言ってました。マイナーなところだと、スクウェアのアドベンチャーゲーム「THE DEATH TRAP」とか。「ザ・ロボゲーム」て特集に載ってるのはメカトロニクスのマッピーキット…ゲームじゃないじゃん(笑)。そっか、「ヴェイグス」はもっと後だもんな(この調子で細かく書いてくとキリがないので打ち止め)。

パソコンゲームからMSXファミコンセガマークIIIの両雄…ゲーム業界初期の流れがハッキリと残ってます(大分セガ寄りなんだけど)。Beep休刊後はスーパーファミコン一強時代〜現在に至る、て感じだからね…
そこかしこにパソコン用のプログラムやら、テーブルトークRPGのリプレイ(しかも「クトゥルフの呼び声」が!)とか、今みたいにゲーム機があって、CDなりROMなりDVDなりのメディアを入れたら即ゲーム開始、て状況ではなかったんだよね。参加型の娯楽が(と言うより、参加しなきゃ何ともならんかった)多かったんだよね。

パソコンて言っても、今みたいにWindowsMacintoshUnix、てわかりやすい勢力分布ではなくて、シャープのMZシリーズX1シリーズ、X68000、富士通だったらFM7877AVTOWNS、NECのPC-60016601800188019801、他にも代表的でない機種はゴロゴロ…しかもこれだけ挙げたのが、どれも少しずつ違う…今考えると何て整理されてないんだろ、て当時を知ってる人間でも感じるよ。けど、その違いを自分が吸収して応用ができるようになって…ていう腕を磨くには今より恵まれてた(モノは言いよう)かな、なんて。

重ねるけど、当時を懐かしむあまり「今はダメだ、昔は良かった」なんて言う気は1ミリもないんよ。カセットで何十分もかけてロードしたあげくエラーで動かないとか、何時間もかけてプログラム打たなきゃとか、それを保存するには一枚¥1,000もするクセに容量は今の1/4のフロッピー、なんて環境より、ディスク入れて数秒で開始、のが楽だもの(笑)。ただ、不便だからこそ未来に夢が持てたし、各機種がシノギを削ってシッチャカメッチャカの状況がなんだか戦国時代っぽくて楽しいモンだったなぁ、と今考えるとちょっと思う、てだけ。
(実際、当時は憧れるしかなかったアップルのコンピュータ、今じゃ何台も使ってるんだもんな。この点だけでも今の方が良い)

その当時の熱気を作ってた先人たちが今のゲーム業界を作り上げた、てのはまぎれもない事実なのです。岡本吉起氏、任天堂現社長の岩田氏、スクウェアの坂口氏、川津氏…今はどなたもビッグネームになってます(ドラクエ関係者は当時からネームバリューが高かったな)。しかも何名かは当時Beepで原稿書いてた、と。これはビックリ。

…んで、昨今のファミコンのリバイバルブームと合わせて、Beepも買っちゃって、ありゃーノスタルジ満載、後ろ向きになってるよ、て事でもなく。この雑誌が特殊なオーラを出してて、それが楽しかったのは事実だけど。ただ、このBeepて雑誌は、僕にも多大な影響を与えているのです。今まで散々書いて来て、ようやく本題。

当時の付録にソノシートが付いてた、てのは有名な話なんですが、その曲の楽譜が付いてたのが大きくて。田舎のコドモだから、楽譜の読み方なんてト音記号と、せいぜいヘ音記号しか読めなかったのですよ。でもこの付録でドラム譜の書き方を憶え、コードの意味を知り、ソノシート聴きながら楽譜をパソコンに打ち込み(もちろんMIDIなんて持ってなかった…BASICでパソコンの音源をドライブしてセコセコと)。その数を重ねたってのが、今の自分にとってどれだけ糧になっているか。楽譜が付いてた雑誌ってのは、今は亡き「マイコンBASICマガジン」と「Beep」。この2誌がなかったら、多分オイラ仕事で音楽やってない。本題終了(爆
#そのBeep誌上でセガサウンドのヒーローの一人としてよく登場していたMr.Bo氏と、仕事を始める何年も前に一度だけお話させていただく機会があったのですが…それはまた別件。

で、ソノシートの収録CD。あーでも、多分家のあの机の引き出しに、楽譜と一緒に全部揃ってんだよな。その引き出しが開かないのは置いといて(かろうじてレコードプレイヤはあるぞ)。なもんで、久々に聴いてみました。もう何年も十年も聴いてない曲だってあるのに、やっぱり聴いた瞬間に思い出すんだよなぁ…当時それだけヘビーに繰り返し聴いてたって事か。
んで、CD最後に目玉企画。Hiro師匠作曲、ゾルゲール哲氏作詞、光吉猛修氏ボーカルという、Beepという誌面を考えたらこれ以上ない!て位豪華な布陣で作られたオリジナルソング「Beep!エターナル」。

…えーと、作ったのはセガの人たちばかりなのに歌詞は「たった一人でセガの道」「泣いたユーザー数知れず」「ドリームキャストも夢と消え」…。こんな歌詞があの「デ〜イ〜トォ〜ナァ〜!」の歌声で!!…さすがBeepとセガガガのスタッフだ。必聴(笑い死に

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