Tue - November 23, 2004

荒川弘「鋼の錬金術師」9巻 ほか


8巻が出た頃はエントリ起こしてませんでしたね(汗 あっと言う間に9巻の発売。アニメ版も一応の決着がついて、原作コミックとの違いはどう吸収される事になるんだろう?とか言う話になってきてますが…。

8〜9巻でかなり話が動きます…が、先に完結(?)しているアニメ版との食い違いもかなり大きくなってきていて。コンスタントにアニメ放映を見る事ができていなかったので、あくまでも自分にとっての原作はコミックの方になるんですが、コミック9巻の方のストーリーを信じたくない、という気持ちが大きくなるハメになってきてます。

ストーリー的にはホムンクルスの動きがいよいよ活発になって…というあたりなのに、そんな事はどうでも良いと思う位に内容が濃くて。この巻はエドたちがヒューズの事を知ってからの展開が山場になりますが、夜中の路地裏のロイのシーンの衝撃から、ウィンリィがグレイシアを訪ねる場面が切なすぎる!ただの女好きお調子者に見えているロイが電話で話してる相手が描かれる終盤のシーンを見て、これまでの似たシーンの意味を考え直すとしても、信じていたはずの真意の解釈に自信が持てなくなったり。

予告も含めて(実は関連書籍でネタバレがあった)このまま展開していくと、救いがなさすぎないか?こう見せかけて実は…という願望とともに何度か読み返したんですけど、そう読み取れそうな箇所が見つからず、やるせない気持ち。あーもう、次の巻は2005年3月だなんて!あ、オビにぼちぼち来年夏の劇場版の情報が。

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他にエントリ起こせてなかったハガレン関係。簡単に。

井上真「鋼の錬金術師 翔べない天使」

同名ゲームソフトのノベライズ(原作になるのか?)ストーリーは相変わらず切ない…やるせない、と言った方が近いのかな?無力感に打ちのめされた後に、ほんの少しの救いがあるのが小説版のつくりの約束事のような印象があるけれど、それが見事に昇華しているストーリー。ゲームプレイする時間が取れない社会人ファンには大助かり。


井上真「小説 鋼の錬金術師 4 遠い空の下で」

旅先での再開、夢を着実に実現しているように写る幼なじみを見て焦燥感にかられるエドと少年のすれ違い…の表題作と、「ロイの休日」(ヒューズ中佐とマスタング大佐が一緒にいる時点で、時間軸は結構戻っているはず)。ロイの休日の方がエドたちが登場しない分オマケ的な話…のはずなんですが、個人的には後者の方が好きだなぁ。


「TVアニメ 鋼の錬金術師 シナリオブック Vol.1」
「TVアニメ 鋼の錬金術師 シナリオブック Vol.2」

表題通り、アニメシナリオを1クールずつまとめたもの(ストーリーエディタへのインタビューなどもあり)。ここまでは、描く時間の前後や、描かれていなかった場面の追加はあるにせよ、原作コミックとほぼ同じ展開。ストーリーを追うだけじゃなくて、シナリオ時点の描写と、アニメコンテ〜動画を作る時点で変更した点やその意図、根拠などを細かく解説している、ストーリーのあるものを作る人間にとっては美味しさこの上ない、一級品の資料になります。1年間のアニメを作るにあたって順序や内容を再構築する場合に気を使った事だとか、原作原理主義者でも「あぁ、こういう意図があるなら変えるのが必然だよなぁ」と思わせるだけの説得力を持っています。すべてのアニメ/ドラマ化がこういう「原作に対する敬意」を持って作られていたらいいのに…!


CD「FULLMETAL ALCHEMIST COMPLETE BEST」

TVアニメ版4クールそれぞれのOP、EDをまとめたCD+ノンテロップ映像を収録したDVD。内容には大満足。いい曲揃いだしね。ただし、段階的に辞めて行く事が発表になったのは発売直前だったので、レーベルゲートCD。
通 常 の C D だ っ た ら 本 当 の 意 味 で コ ン プ リ ー ト だ っ た の に … 残 念 !
あと、CD/GUIDE/DVDと小冊子が3冊ついてますが、GUIDEにアニメ版の粗筋が最初から最後まで書いてあります(驚 ネタバレ警戒の方は遅ればせながらご注意を。

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