「過ぎ行く風はみどり色」に引き続き、これも読みました...。大分前に文庫で出てたのが気付かなかったのですね（泣）。衝撃。会社の某ヒトも絶賛してた訳です。読んで大ナットク。

舞台は雪山の山荘に吹雪で閉じ込められて、とオーソドックスの中のオーソドックスな上に、各章にはご丁寧にも「ワトソン役が登場、勿論犯人ではない」「ここで重要な証拠を見つける」「ｘｘについて重要な発見をする」とか、読むべき注意すべきポイントまで書いてあって。もうね、ミステリとして王道ド真ん中に行かざるを得ないお膳立てな訳ですが。どういうアクロバットをすればミステリ読みを納得させる結末がつくのかと。

...やられた。
解決編で決定打が出る前のページで「まさか！？」と思って、ページをめくった瞬間の衝撃ったら！一瞬だけ何が起こったのかわからなくて、理解した瞬間に冗談抜きで息止まったっつーの！それまで頭の中で構築してた世界がガラガラと爆音を立てて崩れて行ったのでした...絶句。今年読んだミステリの中ではブッチギリでトップの座に鎮座ましましております。

こういう知的興奮状態にかかってる時はやっぱりアンテナ感度が上がってるみたいで、これまで本腰入れて探してなかったせいで未読だった「競作 五十円玉二十枚の謎」（一般公募作品としてデビュー作が載ってるアンソロジー）もいきなり見つけましたよ。これも読むのが楽しみなりー。