Thu - May 6, 2004

殊能将之「黒い仏」


メフィスト賞受賞作「ハサミ男」の作者の三作目。あれは面白い作品だったなぁ…!で、「賛否両論、前代未聞、超絶技巧の問題作」と謳われて文庫で出ているのを見かけて、早速購入。今回は果たして?

前作「美濃牛」を読んだのが半年位前だったかしらん…そこでも登場していた石動探偵が登場しているのが、今作をパラパラ捲って見て知ったので読み始めたのです…「美濃牛」は判断を保留していた感じなので、これで方向性が見えるのかな?と。

読んでいる途中で「ん?」と思う描写があったのです。それまでに謎の教典、貌のない仏像、中国の古い象徴派の詩がいくつか…気になるものが既にいくつも出てきていたので、ある有名な作品の引用も「まぁ偶然かな〜?」半分、「もしかしてコレは…!?」半分で読み進めていたのですが。

確かに、疑うべきポイントはいくつもありました。最後まで読んでみれば、確かに賛否両論になるでしょう。ただ、途中で警告が確かにあったんだよね。事件は確かに解決。犯人も逮捕。依頼された解読も遂行完了。事後の警察の処理も無事終了。

…しかし?

ミステリ原理主義者が読んだら、怒るんだろうなぁ(汗 ただ、この方向性も僕が好むものであるので、次回作でこの路線がどう花開くか、楽しみにしようと思ってます…まさかこんな線でまた読めるとは!!

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