Sun - March 7, 2004

森博嗣「四季 冬 〜The Four Seasons, Black Winter〜」


半年に渡ってリリースされた4部作がついに完結。真賀田四季博士が望んでいたもの、埋める事のできない他者との認識の断絶…秋では別人物に当たっていたフォーカスが、今作で再び真賀田博士に。…そしてまたも驚愕。

昨日の夜買ったのですけど、移動中や食事中に貪るように読んでしまいました…あっと言う間に読了。満腹。

秋を読んだ時点で相当ビックリしてたのですよ。あんな繋がり方になってくるとは、てね。でもそれまでの流れから繋いで考えると、その先はあの件が収束して行って、時代的にはあの辺か、振れ幅を最大に取ってももうちょい先の時代で完結するのかなー、と思っていた訳です。実際に「冬」を読むまでは。

えー、詳細は書きませんが。これまでの小説全作品を読んでたらもう一度驚愕する事間違いなし。真賀田博士の話としてキチンとケリがついて(と言いつつも、続きが書けない話ではなかったですよ。実際に続きが書かれるかどうかは別として)。抽象と具体、ペシミズムとオプティミズム、、、世界の認識と、真賀田博士の認識の対比が消化されている部分が面白いものでした。物事の認識の仕方、捉え方、果ては自己の確立、て部分で吸収して自分のものにしたい考え方もかなり多くありましたよ。

…しかし、アレがああ繋がるってなぁ…これまで読んで来た部分から予想できない事じゃなかったのに、完全に意識の外に置いてました。まだ読んでないあの作品、早く手に入れて読まなきゃ!

と、「あれ」とか「その」とか、指示代名詞ばかりですがネタバレ回避のためですのでご容赦を(これだけ書けばネタバレしてる部分もあるって)。

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