Mon - June 13, 2016
レトロゲーム音源「SUPER AUDIO CART」のSNESの音で一曲作ってみた
導入のポイントになったのはSNES(C700という素晴らしいプラグインは存在するのだけど、よくできているだけに使おうとした時のハードルが少しだけ高い)と、GEN(巷にあるFM音源プラグインはFM8や数多ある「楽器としてのFM音源」やVOPMみたいにコンソール用チップとしては高機能過ぎる)。
NESはYMCK Magical 8bit Plugというとても素晴らしいプラグインがあるし、GBはそのものではないけどChip32という良い感じに追い込めるプラグインがあるし、2600とC64は実際の音源を触った経験がないので、これらはそれほど導入動機にはなってなかったりします…
この前段階の状況として、
・ミックスはLogic Pro Xに移行済みだけど、MIDI的打ち込みはまだLogic Pro 7を使用してる。
・しかしKontakt 5のUIがLogic 7ではまともに表示されなくなる状況に悩まされてた。
・今回使いたかったライブラリはKontakt 5用なので、まずLogic 7でKontakt 5が動くようにしなければ。
・再インストールをして動作確認してみたところ、Komplete 9内包のKomplete 5.1は問題なく動作。
・喜び勇んで音色をロードしようとしたら「もっと新しいバージョンのKontakt用だよ」と言われる
・腹をくくってKontakt5を新バージョンに戻して、Logic Pro Xで曲を打ち込んでみようと決意。
で、作ったのはこんな曲。普段よく作る系統の曲です(テストなので時間はあまりかけてない…)
Soundcloudのアカウントはかなり前に取ってたのに、初めてアップロードしたw↓
以下、使ってみた上での雑感ツイートまとめ。
k5を5.1まで戻したらLogic7で起動できたけど、ライブラリが5.5対応だったので諦めてProX10.2.3で。ミックスはXに移行したけど打ち込みはまだ7中心なので慣れないなあ…と言う訳でSuper Audio Cart。 pic.twitter.com/VZaUuicoRt
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月11日
ImpactSoundworksのレトロゲーム音源ライブラリ「Super Audio Cart」でSNESテスト曲を作ってみました。初めてのLogicProX打ち込みはまだ慣れないなwhttps://t.co/7wHMBnyqlu pic.twitter.com/3uD9fWHVQj
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
音色自体は非常に雰囲気出てて、SFCでこんな高レート感のある音色作れる環境は使った事ないーとか演奏にドライバの制約があったよなーと思い出しつつ、EQで削ったりシーケンスデータで吸収。サンプル音源はメカニズムが違うので、割り切って出力周波数や音量解像度をマスターでダウンスケール。→
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
初期状態だとベロシティやカットオフが無効なので、音色内のパラメータで効きを設定しないと「ドラム小さいのに金物だけ異常にでけえ!」なんて事がw 実機では8ポリ/トラック中で詰め込みまくりの混沌データを作ったけど、DAW環境ではそれができないので設定ごとに分けて18トラック使用。→
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
発音数の内訳は、ベース1、コード系2、ドラム2の5音をコンスタントに使用して、メロ系に1音と、SEで消される想定のメロディレイ、SEQ&裏メロ&オカズ系で1音ずつ。計8音。内蔵音源触る時には避けられないけど楽しいパズル。
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
ベースとハットはエコーなし。SFCのエコー仕様忘れてたw→
最初はGENでテスト曲作ろうと思ってたんだけど、ADPCMで組まれたドラムキットしかなくてFM音源+ADPCMのコンビで作れなかったので急遽SNESに変更した次第。その結果、KontaktServerの使用容量が4.42Mという超低容量w(普段使いの1/100!)→
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
GENのグループにはDCSGも見当たらなくて、これはSMSの方を使えって事かと覗いてみると、どう見てもウェーブメモリです本当にありがとうございました状態。あの澄んだ音色が使いたいのに知らないSMSですね…そんな訳でGENのデモは断念中。
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
ただ、効果音のキットが充実してて楽しい→
2600とC64は全然使った事がないのであまり語れず…基礎知識程度の耳で聞く限りは丁寧に録られてるし質感も高くて、特にノイズのキャラクターではっきりわかる。ノイズと言えばGB、NESのノイズもちゃんと違う(当たり前w)。NESの短周期ノイズは使う手段を持ってなかったので嬉しい。→
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
NES、GBで嬉しいのは各種波形はもちろん、DPCMのドラムキットも何種類か入ってる点。これ本気で使おうとしたらトラッカーで作ったり変換かけたりが物凄く大変だものね!逆にスイープのフラグが見当たらないのだけど、ないのかしらん?(マニュアルを読めw)→
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
マニュアルの「The SMS sound chip is a clone of Texas Instruments' SN76489」や市場状況、GENとの関係性から、知ってるあのSMSのはずなのに。なんだこれ(音もこの通り)→ pic.twitter.com/e7VPwYyWCP
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
SMSと言う割に2OP FM音源もないし、何か他のコンソールじゃないのかなあ、という謎。FM音源と言えば、GENにはDA由来?の「にょーん」てノイズがきちんと乗ってます。そうそうこれこれw
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
.nkiファイルは一つだけです。全コンソールはすべてこの中から選択する方式。ちょい面倒w→
ちょい面倒と言えば、SNESverb(SFCのあのエコー)が雰囲気ばっちりで最高なんだけど、FXタブで指定する方式なのでGuitarRigか何かのプリセットファイルでも提供してもらえたら一気にsendできて楽なのになあって。 → pic.twitter.com/5pfSFv2SID
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
ざっくり使った感想はこんな感じ。
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
自分の環境で手軽にまともに使えるこれ系プラグインはYMCKさんのMagical 8bit Plugくらいだったので、充実して満足。
その上で要望を出すとしたら、
・SMS…w 知ってる音源をw、あとFM音源も欲しいなー
・TurboGrafx!→
・GENのFM音源リズム充実…
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
あたりを。
断固実機駆動と言う拘りがなければ手軽でオススメlibです。
そうそう、GENだけはMichael、Omen、Alicia、PS4、Rage、TF2、Storm、Comics、Speedy…とその筋の人が喜びそうな名前の音色がたくさんw
ところで、作ってる時に何度かLogicが不正に終了してしまって。普段より使ってる容量は圧倒的に少ないのに、そういえばLogic Pro Xのバージョンを上げたばかりだなあ、と思って
LogicProX10.2.3、なんか落ち易くなった?環境のせいかなあ。
— Takuya Hanaoka (@takuyah) 2016年6月12日
X系は10.2でMIDI打ち込みでも移行を検討できるレベルになったし、一曲作って手の動きは概ね掴んだけど、Listにコントロールチェンジを一つ入れる度、7に比べて2クリック手間が多いんだよなあ。まだ惜しい。
いずれ時間と機会ができたら、GENとNES、GBでも試してみたいと思います。
実際はゲーム機音源シミュレートとは別の使い方として、これらの音源を自由に4レイヤー重ねてマトリクス変化をつけた「広い意味でのチップチューン」にも対応可能な構造なのだけど、自分の求める用途とは違うのでここでは割愛。